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サマルガ河流域プロジェクトを成功させるには
ぜひ正面から立ち向かって解決する必要のある諸問題

− 内容を随時変更、追加、或いは訂正します −

(1)9月のアグズ村とサマルガ河流域の調査の結果、同河川にさくらますの孵化場を建設するべしとの提案に参加者賛同

ウラジオストックに所在する国立太平洋海洋資源研究センター(TINRO)の上級研究員のアナトリー・セメンチェンコ博士によれば、サマルガ河のさくらます来遊量は年によってばらつきが目立っています。従って、来遊量の少ない年度のさくらますのストックを増加する目的で運営されるべく慎重に計画された孵化場の設置を前提にすれば、持続可能な漁業をこの地域で計画し、実現するためのステップを踏みだすことが可能だろうとのことです。
この結果、バーチュアル財団ジャパンは、サマルガ河でのプロジェクトに必要なものに近い規模と能力を持った日本のさくらます孵化場の基本的デザインとデータを含む必要情報を収集する旨の依頼を受け、11月初旬には北海道と新潟県の現地調査が行われ、暫定的な情報は英文で11月10付けで本ウエブサイトを通じてすでにロシア側に提供されています。

(2)アグズ村、あるいはサマルガ河近辺と外部との交通手段、および地上、海上輸送手段には信頼度の高いものがない

現在利用できる交通、輸送手段は効率、コストの両面から見てアグズ村の住民が自らの地域社会の生活を維持するために必要なビジネスの採算性を十分に約束するには、残念ながら余りにも低効率で高価なものです。
しかし、経済活動の種類によっては、健全な経済発展の持続可能な基盤の建設を可能とする条件は存在しております。これらについての更に詳しい情報に関しては、以下の三つの問題が提起する諸点との絡みでご検討いただきたいと考えます。

(3)アグズ村、あるいはサマルガ河近辺と外部との信頼度の高い通信手段がない

現在利用できる通信手段は、郵便か電子メールですが、ウラジオストクにまでは届くのですが、それから先は、飛行機便でプラスタンまで送られ、そこの郵便局で誰かが受け取り、自分でテルネイまで自動車で持ってゆき、そこから不定期便に近いヘリコプターでアグズ村に送る、という方法で、これではとても仕事にはなりません。その上、受取人がアグズ村にいない場合には、正規の郵便局が機能していないので誰か個人が保管しておかねばなりません。昨年度の実績では、メールが一往復するのに数週間から数ヶ月もかかりました。
この問題を抜本的に解決するには、衛星電話とコンピュータを組み合わせてた通信端末をアグズ村に置かねばなりません。これは技術的には可能ですが、資金的問題や、現地の許可手続き、それに実際に端末を使用できるスキルを持った者が現地にいる必要があります。このように、基礎的インフラの無い僻地であるからこそ美しく豊かな自然が残されているのでもありますから、ここでも、広い意味で無公害な通信インフラの確立が望まれます。

(4)陸上、あるいは海上の効果的輸送手段の欠如という問題を考慮した場合に、製品、特に現地で加工された水産物に関して品質上の問題が出る

現地で入手可能な原料の加工のために規模の大きい工場設備の建設は稼動シーズンの限られた現地では事実上採算性に欠けています。しかし、現地での小規模加工を可能とする最新の食品加工技術を利用すれば道が開ける可能性もあります。

例えば、この例として、日本食品工学協議会のカプセルフリージングテクノロジーがあります。詳細をご覧ください。

(5)食品加工や、孵化場を含む関連諸設備の運営を安全で持続可能な方法で行うには、カビ、細菌、ウイルスによる水質の劣化と汚染の問題も軽視できない

北太平洋地域に生息する野生のさけますは今日数多くの危機に曝されています。なかでも、(1)過度の漁労を真に効果的に抑制できる国内規制が沿岸各国で実施されていない上に、国際協定や条約で定められた規制を実際に効果的に運営する権限/意志が加盟国の間で見られず、(2)拡大を続けるさけ養殖事業の危険、特に北米大陸の両岸で進むノールウエーやスコットランド系さけ養殖場の規模拡大、更には、(3)インテンシブな孵化放流テクノロジーによってさけ資源を人為的に再生産する過去のテクノロジーでは、細菌やウイルスの感染伝播という、過去十数年に南半球の養殖エビですでに経験済みの問題や、遺伝形質上の問題を生み出す恐れがある、といった問題があります。

これに対する効果的対策としては、例えば東京生命科学研究所 が開発した『情報処理・転写テクノロジー』や、日本の国立水産大学の高橋教授の業績が参考になりますのでご覧ください。


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